こんにちは。ロッキンです。
先日、製菓学校に通いだす前の話と製菓学校に通い、卒業するまでの話を書きましたが、今日は、この学校で体験した中で貴重な体験談をお話しようと思います。
私が通ったこの学校の創立者(兼先生)の経歴が凄かった!
先生(女性)は、かの有名なJulia Child (ジュリア・チャイルド)の料理番組でアシスタントとして働いていた経験があり、アカデミー賞公式シェフでもあるWolfgang Puck(ウルフギャン・パック)の愛弟子でもありました。
アカデミー賞を受賞するとあのオスカー像(両手で剣を握る騎士の像)をもらえるということで、今では、「オスカー」と言われることが多いですが、オスカーで出される料理やデザートって味だけでなく見た目も素晴らしいものが多いですよね。もちろん、その料理やデザートを作っているのは、彼女のお師匠様のWolfgang Puck(ウルフギャン・パック)をはじめ、彼が率いる多数の優秀なスタッフなんですが、料理学校の生徒たちにもその貴重な経験を!という考えから、数年前から優秀な料理学校の生徒たちも、そのオスカーで出される料理のお手伝いをさせてもらえる機会がありました。どうやら私がこの学校に入学する数年前までは他の料理学校の生徒たちがその幸運を掴んでオスカーでのキッチン体験をしていたそうですが、私が入学した前の年から私の学校の生徒たちにもお声がかかり、私たちにも・・・ということで、
私たち生徒も、あのオスカーに行くチャンスがもらえました!
私は製菓コースで勉強していたので、できることならデザートのお手伝いを希望していましたが、この年はデザート部門はかなりのヘルバーがいるということで、料理の方で勉強させてもらうことになりました。ロブスターなど普段では手にしない、いや口にもできない食材を担当させてもらったり、野菜1つ切るのもテクニックがある、ないではキレ具合も違う、普段では学べないことを学ぶ機会をいただけたことに心から感謝してました。
オスカーに出される料理やデザートは量が量ですから、随分も前から準備が始まります。私たち生徒は1週間前から、キッチンにお手伝いに行きました。
まるで体育館のような大きなキッチン。ストーブ、オーブン、フライヤーなどなど、全てハイエンドで大きなものばかり。冷蔵庫、冷凍庫も倉庫ほどの大きさ。全て、スケールが違います。しかも、キッチンはピッカピカ。
そこで働いてる人たちは皆、とても生き生きしてました。
私はオスカー当日前に2日間ほどお手伝いにいき、オスカー当日は、朝7時〜夜中2時近くまで働き尽くしでした。
え? 朝7時〜夜中2時まで? それってブッラク?って思われる方もいるかもしれませんが、もちろん、休憩はありますし、この経験が今後の肥やしとなります。こんな貴重な体験、文句なんて言ったらバチが当たりますっ!
オスカー当日、休憩時にキッチンから出て、少し外を歩いていると、たくさんのタキシードやドレスを着飾った人たちを目にしました。
まるで別世界のようでした。私は残念なことに著名な俳優さんたちを見ることはできませんでしたが、生徒の中にはハリウッドで活躍している俳優さんを見てかなり興奮している様子でした。
キッチンの中とキッチンの外の温度差は全く違います。
キッチンの外は、活気があるもののとってもまったりし、華やかな雰囲気。まさに映画のワンシーンを見ているようです。一方、キッチンの中はスピード感と緊迫感が全てっていった感じでしょうか。ピーンと緊張感がはったキッチン内で、素早く料理を作り、プレートに素早く、完璧に料理を描く。キッチンスタッフは皆プロ意識を持ってキビキビと動いていました。料理やデザートを運ぶウエーターやウエイトレスもピンと背筋が伸び、まるで軽やかにワルツを踊っているかのようにしなやかにお客様のテーブルへと運びます。
オスカーに出席されるお客様にお料理やデザートをお出し、少し落ち着いた後に、私たち生徒にも余った料理を味見させてもらう機会がありました。私は、スープとパイで作られた副菜、デザートを味見することができたのですが、世界レベルのシェフがこしらえた料理は言葉では説明できないほどの味でした。こんなに幅の広い、また奥深い味のものを作ることができるなんて・・・・ 技術のレベルが違いすぎます。。。 感動しました。
片付けの後、キッチンを後にし、みんなで記念にと写真撮影。そこには、Wolfgang Puck(ウルフギャン・パック)の姿もありました。
家に着いたのは、午前3時過ぎ。頭も体も朦朧として、雪崩れ込むようにベッドへ。そして、翌日、睡眠不足でベッドから起き上がるのが正直辛かったですが、普通に学校に行き、普通に授業。ただ、この日、学校にきたのは、私だけでした。。。。他の生徒は、起きられなかったのでしょうね。。。
オスカーなんて夢の世界のことでしたが、その世界の舞台の一片にいられたことはとても幸せなことでした。私がこの学校を卒業して何年も経ち、今年はコロナもあって、来年のオスカーはどうなるのかわかりませんが、もし今もなお、料理・製菓学校の生徒たちにこういった好機会が与えられるのならば、是非続けていって欲しいと思います。
「百聞は一見にしかず」・・どんなに学校で講義を聞いて勉強していても自分の目で見て体験することには及びません。
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素敵な経験ですね!
オスカーの雰囲気と裏方の様子も体験なんてできないですよね。
実際にその場の様子を体験しないとわからないこともたくさんあると思います。
こばさん、こんにちは。
ほんと貴重な経験できたと思います。
おっしゃる通りで、その場の様子を体験しないとわからないことって想像以上にたくさんあるんですよね。こういうことってあとになって気付くことも多いんだなって改めて感じてます。